VOCALISTシリーズ振り返り楽曲 過去リリースされたヴォーカリスト収録曲を貴重なライブのダイジェスト映像とともに楽曲解説をアップ。

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Vol.1 “秋桜 from VOCALIST ”

1977年の山口百恵のシングルで、彼女の代表曲の一つ。
作者であるさだまさしは自身のアルバムでセルフカバーし、ライブでもこれを歌い続けている。
寂しげでありながら美しい日本情緒が根づいている曲で、嫁ぐ日を目前にした主人公の母親に向けた想いとともに母親の愛情の深さが胸を熱くさせる。

Vol.2 “いい日旅立ち from VOCALIST 2 ”

1978年に発売された山口百恵の大ヒット・シングルで、当時は国鉄(現JR)のキャンペーンソングとしても世に広まっていた。
彼女の引退後は作者である谷村新司もセルフカバー、彼の代表曲の一つにもなっている。
奥ゆかしい和の情緒が静かに溢れ出る仕上がりで、しみじみとした旅愁感に浸らせる。

Vol.3 “かもめはかもめ from VOCALIST 2 ”

1977年に発売された研ナオコのアルバムの収録曲で、翌年、シングルとしてリリースされ大ヒットとなった。
楽曲を提供した中島みゆきが失恋した女性の心情を独り言のような形で描写。
痛いほどの哀しみが歌われていて、切なくも優しい歌声と流麗なメロディー&サウンドが余計に涙を誘う。

Vol.4 “わかれうた from VOCALIST 3 ”

中島みゆきが1977年にリリースし、彼女が初めてオリコンのシングル・チャート1位を獲得した曲でもある。
本作では繊細なアコースティックの音色とエッジの効いたギター・サウンドを共存させた個性的なアレンジを構築。
従来の『VOCALIST』のイメージを良い意味で裏切ってくれる一曲だ。

Vol.5 “LOVE LOVE LOVE
from VOCALIST ”

DREAMS COME TRUE の1995年のシングルで、ドリカム史上最大のヒットソングとなっている。
本作ではボーカル+アコースティック・ギターという本当にシンプルなスタイルで披露。
ゆったりとした居心地の良い空気感に包まれながら、歌声から溢れる切なさや温かさをよりリアルに体感することができる。

Vol.6 “恋におちて-Fall in Love-
from VOCALIST 3 ”

1985年に人気ドラマの主題歌として大ヒットした小林明子のデビュー曲。
このレコーディングを終えたときに德永が「今回のアルバムの“核”になる」と確信したことで先行シングルに決定。
2007年のNHK紅白歌合戦でも披露した。彼の声の甘さと切なさがごく自然に混ざり合うメロディアスなナンバーだ。

Vol.7 “誰より好きなのに
from VOCALIST 4 ”

1996年に古内東子がリリースしたシングルで、恋愛における女性の心理を鋭く描き出した彼女の代表作。
德永はblessツアー(97年)のステージで既にこれをカバーしていたが、
本作のレコーディングの際にまたあらためて原曲と向き合って自身の中に染み込ませたとのこと。

Vol.8 “夢は夜ひらく
from VOCALIST VINTAGE ”

1966年に複数の歌手が競作という形で発表した原曲を、藤圭子が1970年に「圭子の夢は夜ひらく」というタイトルで歌いロングセラーに。
本作では彼女独特のハスキーボイスにも通じるような哀愁深い德永の歌声がムーディーな世界に浸らせてくれる。
「人形の家」とともに先行シングルの表題曲となった。

Vol.9 “オリビアを聴きながら
from VOCALIST ”

1978年の杏里のデビュー・シングルで、尾崎亜美が楽曲を提供。
発売された当時は華々しい脚光を浴びることはなかったものの歳月をかけて多くの人々の共感を呼び、ポップスのスタンダードと呼ばれるまでになった。
ゆるやかな流れとともに届けられる德永の歌声は、切なくも安らぎを与えてくれる。

Vol.10 “月光 from VOCALIST 4 ”

2000年に鬼束ちひろがリリースしたシングルで、人気ドラマの主題歌に起用されたことでロングヒットとなった。
神聖な雰囲気を漂わせるバラードだが、自分自身の存在の意味を探し彷徨うシリアスな感情を表現。
従来の『VOCALIST』シリーズにはない緊張感が張りつめるなか、德永の迫真のボーカルが心を揺さぶる。

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Vol.11 “ブルーライト・ヨコハマ
from VOCALIST VINTAGE ”

女優のいしだあゆみが1968年に発表し、当時の彼女の歌手としてのポジションを不動のものにした大ヒット曲。
近年おこなわれた“好きな横浜の歌”を挙げるアンケートでも1位に輝くなど、今なお普遍的な存在となっている曲だが、
德永のボーカルと融合することで懐かしさとともに新鮮味も感じさせる。

Vol.12 “恋人よ from VOCALIST 2 ”

1980年にリリースされた五輪真弓の大ヒット曲で、彼女の代名詞とも言える胸に迫るバラード。
当時の德永によると「今回のなかでもこのアレンジが特に気に入っている」とのこと。
翳りのある歌声と美しくも悲愴感を漂わせるサウンドによって主人公の孤独な心模様が見事に表現されている。

Vol.13 “迷い道 from VOCALIST 3 ”

1977年に大ヒットした渡辺真知子のデビュー・シングルであり、彼女の代表曲の一つ。
これをカバーするにあたり德永は「このメロディーは“ウェルカム”と自分を迎えてくれている気がした」という。
そんな懐の広いメロディーと見事に融合した彼のボーカルの魅力が躍動的に届けられる。

Vol.14 “翳りゆく部屋 from VOCALIST 4 ”

松任谷由実が1976年にリリースした“荒井由実”名義によるラスト・シングル。
荘厳な美しさの中に深い哀しみを刻み込んだ重みのあるバラードで、
本作のレコーディングのなかで「自分はこれからもボーカリストとしての“匠”を目指していこう」という意欲を德永に与えてくれた一曲でもある。

Vol.15 “人形の家
from VOCALIST VINTAGE ”

1969年に発表された弘田三枝子の代表曲。
幼い頃の德永は全身全霊で歌われるこの曲に衝撃を受けたそうだが、現在の彼のボーカリスト魂を掻き立てる曲でもあり、情感溢れるボーカルをドラマティックに繰り広げていく。
先行シングルとしてリリースし、この曲を歌うときの“昭和のスター”になりきったビジュアルも話題となった。

Vol.16 “ハナミズキ from VOCALIST ”

2004年にリリースされた一青窈の5作目のシングルで、オリコンの週間シングルランキングに125週も連続でチャートインした超ロングセラー。
この詞の世界に込められた祈りと、それを真摯に伝える德永の歌声、そして流麗なメロディー&サウンドが見事に溶け合って心に響く仕上がりとなった。

Vol.17 “時の流れに身をまかせ
from VOCALIST 4 ”

1986年のテレサ・テンの大ヒット曲。
これをカバーするのは德永にとって一つの挑戦だったそうだが、本当に納得のいく歌が歌えたことでアルバムの“核”という位置づけの先行シングルとなり、2010年度のNHK紅白歌合戦でも披露した。
情熱的な愛情をおだやかに伝える德永の歌声は安堵感に満ち溢れている。

Vol.18 “駅 from VOCALIST ”

竹内まりやが1987年のアルバムにセルフカバーとして収録(もとは中森明菜への提供曲)、同年にシングル・カット。
当時はカップリング曲だったが、翌年に表題曲として再発された人気ナンバー。
德永はREALIZEツアー(89年)で既にこれをカバーしていた。
恋愛のほろ苦さを味わわせるショートドラマのような一曲。

Vol.19 “セーラー服と機関銃
from VOCALIST 4 ”

1981年に公開された薬師丸ひろ子主演の映画主題歌で、彼女の歌手デビュー作。
作曲者の来生たかおが「夢の途中」という別タイトルでこの曲を歌ったシングルもほぼ同時に発売され、どちらも大ヒットとなった。
德永バージョンはギターの優しい音色を生かしたアコースティック・バラードで、切なげな歌声が心に残る。

Vol.20 “ダンスはうまく踊れない
from VOCALIST ”

石川セリが1977年に発表したシングルで、1982年に女優でもある高樹澪がこれをカバーして大ヒットとなった。
ジャジーで、どこかアンニュイなムードも醸し出す個性の強いこの曲の作者は井上陽水。
德永は中学時代から彼を敬愛し続けているだけに、この歌の世界にもスムーズに溶け込めたようだ。

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Vol.21 “伊勢佐木町ブルース
from VOCALIST VINTAGE ”

個性的な低音のハスキーボイスで当時の大衆を惹きつけていた青江三奈が1968年に発表した大ヒット曲。
イントロの合間に織り込まれたセクシーな“ため息”でもお馴染みのナンバーだ。
原曲が持つアンニュイなムードも引き継ぎながら築き上げたジャジーなサウンドのなかで、德永の艶のあるボーカルの魅力が広がる。

Vol.22 “あの日にかえりたい
from VOCALIST 2 ”

1975年に松任谷由実が“荒井由実”名義の時代にリリースし、オリコンのシングル・チャート一位を初めて獲得。
ピアノとストリングスとギターが絶妙に重なり合ったアレンジがメランコリックな雰囲気を醸し出し、德永の切なげな歌声が過ぎた日々を振り返る主人公の心の機微を伝えている。

Vol.23 “翼をください from VOCALIST ”

1971年にフォークグループの赤い鳥がシングルのB面曲として発表。
その数年後には教科書に掲載されて合唱曲のスタンダードとなり、今では国民的愛唱歌とも言われている。
本作では壮大なロッカ・バラード仕立てのアレンジとなっており、そのボーカルはポジティブなエネルギーを伸びやかに放っている。

Vol.24 “ラヴ・イズ・オーヴァー
from VOCALIST 4 ”

台湾出身の欧陽菲菲のシングルで、1983年から84年にかけて大ヒットしたソウルフルなバラード。
本作ではボーカルとピアノだけの実にシンプルな編成となっているが、德永の魂のこもった懐の深い歌声が感動を呼び起こす。
初回盤Bのみに収録されたボーナス・トラックだが、必聴モノの一曲となった。

Vol.25 “別れのブルース
from VOCALIST VINTAGE ”

淡谷のり子の1937年の大ヒット曲で、彼女が“ブルースの女王”と呼ばれる一つのきっかけにもなった。
本作の他の収録曲よりもさらに古い作品だが、ムード歌謡の先駆けのような粋な雰囲気を漂わせている。
德永は2007年の服部良一の「生誕100周年記念トリビュート・アルバム」でもこの曲をカバーして好評を博していた。

Vol.26 “雪の華 from VOCALIST 2 ”

先行シングルにもなったこの曲は、中島美嘉が2003年に発表して大ヒットとなった冬のニュー・スタンダード。
德永いわく「以前から自分の声に合うと思っていたので、ぜひカバーしたかった」とのこと。
ひたむきな想いに満ちた純度の高い世界観を優しい歌声で繰り広げていく。

Vol.27 “会いたい from VOCALIST ”

1990年、沢田知可子がアルバムからのシングル・カットという形でリリース。
有線放送などで徐々に注目度が高まり大ヒットに。
亡くなった恋人への想いを綴った非常に悲しい歌だが、德永は「あえて俯瞰で歌うことを意識した」という。
そのぶん、聴き手が感情移入しやすい仕上がりになったと言える。

Vol.28 “恋の季節
from VOCALIST VINTAGE ”

1968年のピンキーとキラーズのデビュー曲でオリコン・チャート1位に通算17週ランクインという大記録を持つ。
今陽子の歌と男性陣コーラスとの掛け合いやパンタロンスーツ&山高帽というファッションで個性を放ち、帽子に手をやる曲中の決めポーズも人気を集めた。
本作では重厚かつパワフルなロック・サウンドで躍動感を味あわせてくれる。

Vol.29 “シルエット・ロマンス
from VOCALIST ”

大橋純子の代表シングルの一つ。発売は1981年秋だが、その翌年に売り上げを大きく伸ばしていった。
德永自身も「この歌は自分の声によくハマっている」と語っていたように、来生たかおが手がけた哀愁を帯びたメロディーと德永のボーカルとのマッチングは絶妙。
その歌声は艶っぽさを随所で覗かせる。

Vol.30 “桃色吐息 from VOCALIST 3 ”

1984年にリリースされた髙橋真梨子のシングル。
ソロ・デビュー以降「for you…」などの名曲を送り出していたが、これが彼女にとって最初のビッグ・ヒットとなった。
妖艶かつ情熱的な世界を描き出した大人のラブソングで、哀愁のメロディーと德永の声の相性の良さが本当に際立っている。

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Vol.31 “時代 from VOCALIST ”

中島みゆきは1975年に世界歌謡祭でグランプリを受賞したこの曲を2作目のシングルとして発表。
今も人々に希望を与え続けているナンバーだ。
切々とした歌い出しで始まるが、優しく語りかけるような徳永の歌声が心を癒す。
VOCALISTの先行シングルであり、德永は2011年のNHK紅白歌合戦にこの曲で出場した。

Vol.32 “あの鐘を鳴らすのはあなた
from VOCALIST 4 ”

和田アキ子が1972年に発表した代表曲の一つ。
当時、小学生だった德永が彼女のコンサートでこの曲を聴き大きな影響を受けたというエピソードもある。
原曲は華やかな雰囲気を放っているが、本作では優しくしっとりとした仕上がりに。
この德永バージョンは2012年のTOYOTAハイブリッド15周年のCMソングにもなった。

Vol.33 “上を向いて歩こう
from VOCALIST VINTAGE ”

本作の初回限定盤Bに収録のボーナス・トラック。1961年の坂本九の爆発的ヒット曲で、日本が誇るスタンダード。
德永は震災直後からこの曲を届けたいと思っていたという。
配信限定シングルは歌とピアノだけの編成だったが、本作では流麗なストリングスも参加。
その歌声には聴き手の心に寄り添ってくれるような優しさがある。

Vol.34 “卒業写真 from VOCALIST ”

元・赤い鳥の山本潤子らが結成したHi-Fi Setの1975年のデビュー・シングル。
作者の荒井由実(現・松任谷由実)も自身のアルバムに収録。
今も彼女の代表曲の一つとして、また卒業シーズンの定番としても親しまれている。
德永は味わい深い歌声でしみじみと披露。しっとりした余韻を残してくれる。

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