新曲を発表する度に幅広い音楽性を見せ、ファン達を驚かせ続けている林檎ちゃん。 そこで誰しもが思うのが「この若さにして、林檎ちゃんの音楽的引き出しの多さはどうやって形成されたのか?」。 この謎を解き明かすべく、林檎ちゃんの音楽遍歴を探求する…。「椎名林檎の作り方」教えます!

●林檎ちゃんの最初の音楽体験というと?
林檎:ぜんぜんキャッチーじゃないんですけどね、ドビュッシーのピアノ曲とかですね。 幼少の頃はピアノ曲以外はあんまり好きじゃなくて、歌モノとかにはほとん興味がなかったな。

●そのへんはやっぱり、ピアノとかバレエを習っていた影響ですかね?
林檎:そうなんでしょうね。 交響曲とかでもバレエ音楽とかが大好きで。 その頃よく聴いてたのは、森下洋子(注1)さんというバレリーナの方が編集したバレエのレッスン用のレコードがあるんですけど、ショパンのワルツとかがいっぱい入っていて凄くいいんですよ。

●じゃあ、バリバリのクラシック少女だったんですね〜。
林檎:うん、幼稚園ぐらいまではそうでしたね。 あ、ザ・ピーナッツとかは好きでした。 小学生に入る頃になると『風の谷のナウシカ (注2)』とか…。

●えっ! 安田成美のデビュー曲の?
林檎:いや、サントラ集の方(笑)。 それから、ナベサダ(渡辺貞夫 注3)さんとか。

●小学生でナベサダですか? 渋すぎ(笑)。
林檎:(笑)。 『RENDEZVOUS』というアルバムを凄く聴いてて。何か、ナベサダさんには“土曜の夕方”っていうイメージがあるんですよ。 土曜日は父親が料理する日で、BGMはナベサダ。 あとはビリー・ジョエルとかかな。

次回、中学生編に続く


注1)日本人として初めてパリ・オペラ座に出演した世界的プリマドンナ。
注2)宮崎駿 原作・監督によるアニメ映画。 音楽は久石譲。
注3)世界的なジャズアルトサックスプレーヤー。


〈TEXT:ツダケン/unga! 編集部〉