全国ツアー「下剋上エクスタシー」の番長が林檎ちゃんなら、影の番長はこのお方に決定!
 初ツアー「先攻エクスタシー」からトータル的に林檎ちゃんのライヴのプランニングを手がけるソーゴー東京/山中達也さんに、客席からは見えてこない「下剋上エクスタシー」の舞台裏を語ってもらった。
 今明かされる「下剋上エクスタシー」の裏の裏…。

本当は入り口に救急車を起きたかった
●全国ツアー「下剋上エクスタシー」の企画はいつ頃からスタートしてたんですか?
山中:昨年の夏ですね。具体的なステージ・セットなどを学祭ツアー「学舎エクスタシー」が終了した頃から話し合って。
●前回のツアー「先攻エクスタシー」から比べると、会場も広くなってきたし、セットも大がかりなものになったんですが、今回はどういうステージにしようと?
山中:林檎ちゃんも雑誌とかでよく言ってるように、「先攻エクスタシー」で攻めました。「学舎エクスタシー」では檻の中に入りました。で、今度は攻めつつもステージの規模が大きいんで、色んな意味で「見せたい」と思ったんですよ。「椎名林檎のオモチャ箱が全部爆発しました!」みたいな。で、ちょうど『本能』のPVが話題になってたんで、そのコンサート・バージョンを作ろうと。後は林檎ちゃんと相談して、いろんなアイデアがどんどん出てきたという感じですね。ほとんど実現出来なかったんですけど(笑)。
●どんなアイデアが出てたんですか?
山中:お客さんが入ってきた時に、その時点でロビーでライブをやってるとか。会場に入ったら全部ゴキブリホイホイ状態になってて、自分の席にたどり着けないとか。天井が落ちてくるとか、「ど〜考えても無理だろ」ってことばっかり(笑)。本当は会場の入り口に救急車を置きたかったんですけど、これも無理でしたね。僕も病院には電話したんですよ、匿名希望で(笑)。まあ、林檎ちゃんと出したアイデアで実際に出来たのは、アンケートを予診表にするとか、お客さんに配ったギョウ虫検査のシールとか。知り合いの看護婦の子に病院に出入りしている業者さんを紹介してもらったんですけど、タライ回しの末に5個目の会社でやっとあのシールを見つけることが出来ました。でも、すごい悩みましたよ。「トイレに流されたら?」とか、「東芝EMIさんに後日送られても困る」とか(笑)。一応、保健所にも確認して「むやみやたらに人に配りたいんですけど、大丈夫ですかね?」って言ったら保健所の人が「OK!」って言ってくれたんで(笑)。
●う〜ん、アーティストと世間との板挟みですね(笑)。
山中:ホントに(笑)。ただ、楽していいものを作ろうとは思っていないんで。「出来る」「出来ない」のジャッジはあるんですけど、取り合えず出来るところまでは全力でやってみます。お客さんはチケットを買って期待を持って観に来てくれているんだから、こっちもやっぱり精一杯の仕事をしないと。






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