Superfly
NEW ALBUM “Heat Wave”
2023.05.24 ON SALE
Release
CD収録曲
01. Heat Wave
02. 春はグラデーション
03. Love & Peace Again!
04. Farewell(全国東宝系ロードショー『映画 イチケイのカラス』主題歌)
05. Power Of Hug
06. Mr. Cooper
07. Presence(TVアニメーション『アオアシ』オープニングテーマ)
08. ダイナマイト(ボートレース2022年CMソング)
09. Voice
10. Together
11. Farewell (Gospel Ver.)
Blu-ray / DVD収録曲
『Superfly 15th Anniversary Live “Get Back!!”』
- Behind The Scenes of “Get Back!!”
- Bi-Li-Li Emotion
- タマシイレボリューション
- Hi-Five
- ハロー・ハロー
- 輝く月のように
- フレア
- Wildflower
- On Your Side
- 愛をこめて花束を
- Beep!!
- マニフェスト
- Force
- Alright!!
- ダイナマイト
- Voice
- Starting Over
- Beautiful
- 愛と感謝
- Presence
Heart of “Heat Wave”(3年4ヶ月の軌跡をおさめたメイキング映像)
ファンクラブ、UNIVERSAL MUSIC STORE限定 購入特典
Movie
Heat Wave
Official Interview
私たちは同じ時代を生きている。
その実感によって作られた
情熱と癒しのニューアルバム
『Heat Wave』は、『0』から3年4ヵ月ぶりとなるSuperflyのニューアルバムだ。この3年で世界は激変した。パンデミック。ロシアによるウクライナ軍事侵攻。それに伴って社会の分断化が進み、エネルギーや食料品価格は高騰。社会環境の悪化だけでなく、地球環境の悪化もまた深刻になっている。一方、志帆個人にとっても、この3年はかつてないくらい大きな変化がいろいろあった。コロナ禍に伴うライブ活動の休止。レコード会社移籍。引っ越しと自宅スタジオ新設。新たな作家やプロデューサーとの出会い。出産。3年振りの有観客ライブ開催。初エッセー集の刊行。振り返って、志帆は言う。
「この3年間は私にとって、すごく大きかった。人々の価値観が揺れ動くなか、いま大切なことはなんなのか、自分にできることは何かといったことをよく考えていました」
ステイホームの生活が始まって少しした頃、人々が引き離された世界で「一緒にいたい」と切実な思いを綴って歌った。2020年5月リリースのデジタルシングル「Together」で、それが起点となった。それからも静かな生活を送りながら、定期的に制作チーフとマネージャーとのリモートによる話し合いの時間を持った。世の中で何が起きているのか。どうしてそういうことが起きるのか。意見を交換しながら、自分の考えを言葉にした。流すことなく、ひとつひとつ立ち止まって考え、自分の感情に正直になって言葉にする。声にする。その大事さを知り、歌詞にも反映させた。2022年4月に移籍第1弾デジタルシングルとしてリリースした「Voice」だ。
「「Voice」を作っていた頃、久々に自分のなかの正義感が発動して、心が燃え始めたんです。あの曲は私に近いところである女性が人間関係のトラブルに巻き込まれ、“嫌なことは嫌だと言っていいんだよ”と励ましたくなったのと同時に、人権を守るための社会のルールがまだまだ機能していないことを肌で感じてしまったことから“もっと正直になろう、声にしよう”という思いで書いたもの。この3年の間には、世界でいろんなことが起きて、そういう気持ちが発動することが度々ありました。それを言葉にし、歌詞にもしながら、自分のなかの情熱的な側面を改めて自覚した。『0』のときは気持ちを整えること、フラットな状態でいることが私にとってすごく大事だったんですけど、たぶんそれがうまくいったというか、ひとつ納得できたところがあったんでしょうね。ボイトレも再開して、自分のなかにどんどんエネルギーが溜まっていっているのを感じていた。そのエネルギーを放出したい、次のアルバムを熱いものにしたいという気持ちに、この頃からなっていったんです」
「熱くあれ」「闇を抜けて 本能のまま いざ進め」と歌った2022年5月リリースのデジタルシングル「ダイナマイト」も、そんな気持ちをストレートに表した曲だった。聴く者と自分自身を鼓舞するような熱いロック。休養時期から『0』にかけてはそういう曲を作らなくなっていた志帆だったが、その頃とはモードが変わっていることを感じさせた。
「“応援歌を作ってください”というふうに曲を依頼されることがすごく多いんですけど、そう言われても誰に向けて書けばいいのかわからないという時期がしばらくあったんです。こういう仕事をずっと続けているから余計にそう思うのかもしれないけど、自分だけが隔離された別の世界にいるような感覚になることが少なくなかった。そんな私が誰かを応援するような立場にあるのだろうかと思ったりもしたので、自分自身に向き合って、内面を曝け出すことがひとつのメッセージになるだろうという解釈でしばらく続けていました。そうこうしているうちにコロナ禍がきた。みんなが辛い、みんなが苦しい。そんなふうにある意味世界中が同じような状態になることって、そうそうないじゃないですか。でもそういう状況に直面して、多くの人が同じ思いでいることを実感したときに、みんなに元気を送りたい、みんなを癒したいという気持ちになったんです。しばらく自分の内面にばかり向き合っていたけど、外で起きていることを見て、誰かに向けて歌いたいという気持ちがはっきりとよみがえってきた」
つまり歌う対象が見えたということだ。
「そう。それはこの時代であったり、この時代を生きているみんなだったり。同じ時代、同じ社会で生きているという実感を持ったことが、私にとってすごく大きかったんです。みんなが同じ苦難に直面している。繋がりを感じたいと思っている。私もその世界の一部としてここにいるんだと思ったし、そういう意味ではヘンな孤独感を持たずにある種の安心感のようなものを持って、感じたことをストレートに歌にすることができた気がしますね。“いま”にすごく対峙しながら作ったアルバムだなぁって思います」
熱い思いとあたたかな思い。情熱と癒し。結果的にその両方が自然に同居したアルバムとなった。昨年11月23日に開催された『Superfly 15th Anniversary Live “Get Back!!”』を観たときにもSuperflyのライブは基本的に熱さとあたたかさというふたつの温度感で成り立っていることを実感できたし、振り返ればデビュー当初からその両方を歌ってきたとも言えるが、新作『Heat Wave』はその同居の塩梅がこれまで以上に絶妙かつ明確なのだ。志帆自身もその両方を伝えたいという意思をはっきり持っていたので、そのことをアートディレクターに伝え、ジャケットを始めとするアートワークは焚火を写したものとなった。
アルバム『Heat Wave』は全11曲を収録。「Voice」「ダイナマイト」「Presence」「Farewell」と移籍後のシングル曲を全て収め、「Farewell」のゴスペルヴァージョンも最後に収録されている。また2020年にリモートで録った「Together」を、スタジオにミュージシャンが集まる本来の形で再録音。そのニューバージョンが収録されているのも意味のあることだ。そしてこのアルバムで初めて聴くことのできる新曲が5曲。既発のシングル曲に関してはそれぞれのリリース時に行なったインタビューが残されているのでそれを読んでいただくとして、ここでは新曲5曲についての志帆の言葉を紹介しよう。
1曲目は表題曲の「Heat Wave」。即ち、熱波。暴れる火の如きロックナンバーで、音もメッセージも相当の強度あり。勇ましいヴォーカルがカラダを熱くさせる。
「焚火と共にジャケットの撮影をしていて、初めは“火ってキレイだなぁ”なんて思って見ていたんですけど、“もっと火に近づいて!”と言われ、“いや、これ以上は熱くて近づけないよ~”と。そこで自分が躊躇っていたら、突然火が怒ったように大きくなって、私に襲いかかるような感じになったんです。怖かった。そのとき思ったのは、美しさの先には怖さがあるということで。自然を見て、私たちは軽はずみに“キレイ”とか“癒される”とか言ってしまうけど、一方で怖い面もある。で、現代人は怖いから燃えやすい木を切って、地面をコンクリートで固め、そうやって自分たちを守ろうとしているようにも思えて。私は最近、そういうことにすごく違和感があるんですよ。地球温暖化の問題にすごく関心があるし、本当にやばいなって思う。自分は自然のなかの一部に過ぎないんだ、自然に私たちが生かされているんだということをもうちょっと考えたほうがいいんじゃないかと。それはこの3年間、とても感じていたことですけど、撮影中に炎が大きくなったのを見てそういう歌詞を書こうと思ったんです。このアルバム制作の最後にできた曲でした」
2曲目は「春はグラデーション」。FM802×中央大学「ACCESS!」のキャンペーンソングで、その企画ではSuperfly、ビッケブランカ、詩羽(水曜日のカンパネラ)、塩塚モエカ(羊文学)、田邊駿一(BLUE ENCOUNT)、ムツムロアキラ(ハンブレッダーズ)の6組からなるユニット・The Yogurts(ザ・ヨーグルツ)が歌唱を担当した。『Heat Wave』に収録されているのは詞曲を担当したSuperflyのセルフカバーバージョン。新社会人たちに向けての応援ソングだが、「じっくり日々を育んでみよう」と歌われるこの歌詞は、これまで様々な経験をして苦難も乗り越えてきたいまの志帆だからこそ書けたものだと言えるだろう。
「季節ってそんなにすぐには切り替わらないじゃないですか。でも人間はボタンひとつでピュッと切り替わることをよしとするようなところがあって、切り替えが早くできる人やモノがいいんだという傾向にどんどんなっている。“そんなことないよ”と私は言いたくて。社会人になった途端にそれまでと違う自分になれるわけなんてないし、季節が少しずつ変化していくように、日々を育みながらちょっとずつ変わっていければいいんじゃないかと。そんなメッセージを込めました。それと、この3年間、多様性について考えることも多かったので、違いを認めた上で分かり合って仲良くなるというテーマも含ませて書いています。“深夜一時 長電話 奇跡ね シンクロニシティ”というのはリアルにあったことで、深夜に友達から電話があって、その子と私は全然違う環境で違う時間を過ごしているはずなのに、相談事を聞いていたら”ああ、すごいわかる。自分も同じこと感じてた!”ってなった。そういうことがその子との電話だけじゃなく、ほかの人ともあったんです。違う環境で違う時間を生きていても、同じ時代を生きているからこそ同じようなことを感じたりする。そうやってどっかで繋がっていると思えるのは、安心感の持てることだなぁって」
3曲目は「Love & Peace Again!」。メロディはずいぶん前からあったそうだが、歌詞はこれもまたこの3年の間の実感から書かれたもの。日常の暮らしに対する肯定感と「守りたい」「壊したくない」という思いが高らかな歌となり、未来への希望にも繋がる。と同時に、愛する家族と暮らすいまの志帆の充実が伝わってもくる。
「歌詞はロシアのウクライナ侵攻が始まったときにニュースで映像を見てショックを受けたことがきっかけとなって書きました。“これって本当にいま起きていることなの?!”と思ったのと同時に、画面に映っている人たちは悩んだりすることすらできなくて、もう違う世界で生きている感じがした。そこから日々いろんなことを考えて、やっぱり私はいまの日常を大切にしたい、守りたいと思ったんです。以前の私には書けなかったでしょうね。書いても綺麗事に思われてしまうものになっていたかもしれない。戦争の映像を見て辛いなと感じていた自分がいたし、コロナの状況も明るい改善が見られないときだったからこそ、その真逆の“日々の至福”という言葉がでてきたんだと思います」
「Farewell」を挟み、5曲目は「Power Of Hug」。70年代のアメリカのシンガー・ソングライター楽曲にありそうな、派手ではないが豊かで味わいのあるメロディが深い余韻をもたらす曲だ。例えば「凛」とか「春のまぼろし」といった曲と同じように、長く心に残り続けてファンの間で語り継がれる曲になりそうな気がする。
「コロナ禍になって、わりと早い段階でできた曲。その頃に芸能人の訃報が続いて、もう悲しいニュースは聞きたくない、愛のある歌を作りたいと思ったんです。メロディはできたときから気に入っていて、宮田さん(宮田‘レフティ’リョウ)にアレンジしてもらったら一気に世界が広がった。愛のある歌ということで、歌詞はハグの力のことを書きました。ハグには人の心を癒す作用があると聞いていたし、本でも読んだので。お正月に実家に帰って久しぶりに甥っ子たちに会ったんですけど、弟ができたことによるのか、お兄ちゃんに落ち着きがなくて、愛情不足を感じているようだったんですね。あ、これはきっと寂しいんだなと思って、私とふたりになったときにハグしまくってみたんです。そうしたら気持ちが落ち着いたようで、素直になった。でもそれは子供だからとかじゃなくて、大人だって愛情が不足しているし、大人だってハグされると癒される。だからみんな、もっとハグしたりされたりしてほしいなって思って書いたんです」
6曲目は「Mr. Cooper」。ここ数年はなかったが、初期のSuperflyにはいくつかあったシンプルなロックンロール調の軽快な曲だ。Cooperとは、志帆が10年乗っている愛車のミニクーパーのこと。
「10年乗っているので、相棒のような気がしていて。誰にも見せていない私のダメダメなところも、唯一知っている。3年以上前に“それいけ!ミニコ”という仮タイトルでドライブソングとして作ってみたんです。そのときは“これからも一緒にいろんなところを走っていこう!”なんて思っていたんですけど、最近ガタが来だして、そろそろ“サヨナラ!ミニコ”になりそうな感じなので、そうなる前に曲にしておこうと。こういうちっちゃな題材で曲を作ることはいままであまりなかったけど、エッセーを書いた経験も手伝って、小さなことを広げて書くのも面白いなと思うようになりました。クルマのこと、甥っ子のこと、友達のこと……。わりと身近なことや人と接していてできた曲が今回のアルバムにはいくつかあるので、聴く人にも近くに感じてもらえたら嬉しいですね」
パンデミックで人々が引き離されて分断化の進むなかで作った「Together」に始まり、この3年、志帆は世界を見つめながら身近な人や自分自身の声にも耳を傾けてきた。そうして「繋がり」や「日々の暮らし」や「未来(明日)をイメージする」ことの大切さを歌った曲が生まれていった。本人も言っていた通り、いまに真剣に向き合ったからこそ完成したのが『Heat Wave』なのだ。そして6月からはアルバムと同タイトルのアリーナツアーもスタートする。
「同じ時代を私たちは生きている。離れていてもひとりじゃなくて、どっかで繋がっている。そう感じてもらえるライブにしたいと思っています」
text:内本順一
Live
『Superfly Arena Tour 2024 “Heat Wave”』
Tour Schedule
- 2024年2月17日(土)
- 愛知・ポートメッセなごや 第1展示館 16:30開場/17:30開演
- 2024年3月8日(金)
- 大阪・Asueアリーナ大阪(旧・丸善インテックアリーナ大阪) 17:30開場/18:30開演
- 2024年3月10日(日)
- 大阪・Asueアリーナ大阪(旧・丸善インテックアリーナ大阪) 16:30開場/17:30開演
- 2024年3月20日(水・祝)
- 埼玉・さいたまスーパーアリーナ 16:00開場/17:30開演
- 2024年3月21日(木)
- 埼玉・さいたまスーパーアリーナ 17:00開場/18:30開演
Ticket
指定席 ¥9,700(税込) 企画:44 CARAT制作:44 CARAT/HANDS ON ENTERTAINMENT
後篇:UNIVERSAL MUSIC/フジパシフィックミュージック
- Superfly Official HP
- https://www.superfly-web.com/
- Superfly Official YouTube Channel
- https://www.youtube.com/c/Superfly_Official
- Superfly Official Instagram
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