Blu-ray & DVD
ヨルシカ LIVE 2024

前世

2025.6.25
Release

2024年10月から12月に開催したn-bunaの朗読と楽曲演奏を織り交ぜたコンセプトライブ ヨルシカ LIVE TOUR 2024「前世」の模様を収録した映像作品。
Blu-ray / DVD初回限定盤は、デジパックと朗読内の象徴的なシーンを「飛び出す絵本」風にデザインしたポップアップページを挿入した『「前世」朗読小説(52P)』を三方背ケースに収納した特殊仕様。Blu-ray / DVD初回限定盤/通常盤どちらもライブ本編(約130分)に加え、ライブ内の『「前世」楽曲パート』『「前世」朗読パート』のみを視聴できるディスクを同梱。
また、UNIVERSAL MUSIC STOREではsuisデザインのコーギーぬいぐるみを予約限定販売致します。

Product Info商品概要

初回限定盤DVD/BD

三方背ケース+2折デジパック+歌詞ブック+「前世」朗読小説(52P)+2枚組DISC

Blu-ray:¥10,450(本体¥9,500) / UPXH-9038
DVD:¥9,900(本体¥9,000) / UPBH-9577

通常盤DVD/BD

トールケース+2枚組DISC

Blu-ray:¥7,150 (本体¥6,500 ) / UPXH-1091/2
DVD:¥6,600 (本体¥6,000 ) / UPBH-1518/9

suis デザインコーギーぬいぐるみ

完全受注生産・UNIVERSAL MUSIC STORE限定販売商品

予約受付期間:2025年3月17日(月)10:00~3月24日(月)13:59
UNIVERSAL MUSIC STOREでは、suisが素材の選定からデザインまでをプロデュースしたコーギーのぬいぐるみを発売します。
観賞用のぬいぐるみとしてはもちろん、クッションとしても使用できる商品です。

価格:¥9,000(税別)
品番:PDZJ-1104

予約受付終了しました
ライブの映像全編を8月下旬にヨルシカYouTubeチャンネルにも公開予定となります。
映像自体は商品と同じ内容となりますので予めご了承ください。

Track List収録内容

初回限定盤・通常盤共通
DISC1
  • 朗読

    「緑道」

  • 01

    「負け犬にアンコールはいらない」

  • 02

    「言って。」

  • 朗読

    「夜鷹」

  • 03

    「靴の花火」

  • 04

    「ヒッチコック」

  • 05

    「ただ君に晴れ」

  • 朗読

    「虫、花」

  • 06

    「ルバート」

  • 07

    「雨とカプチーノ」

  • 朗読

    「魚」

  • 08

    「嘘月」

  • 09

    「忘れてください」

  • 10

    「花に亡霊」

  • 朗読

    「桜」

  • 11

    「晴る」

  • 12

    「冬眠」

  • 朗読

    「青年」

  • 13

    「詩書きとコーヒー」

  • 14

    「パレード」

  • 15

    「だから僕は音楽を辞めた」

  • 朗読

    「前世」

  • 16

    「左右盲」

  • 17

    「春泥棒」

  • 朗読

    「ベランダ」

※収録時間:約130分
※字幕:日本語・英語・韓国語・中国語(簡体字・繁体字)
DISC2
  • 楽曲パート

    「前世」

    朗読パート

    「前世」

Listen収録楽曲をサブスクで聴く

Buy購入

  • UNIVERSAL MUSIC STORE
  • AMAZON
  • 楽天ブックス
  • TOWER RECORDS ONLINE
  • HMV&BOOKS ONLINE
  • animate ONLINE SHOP
  • Neowing
  • cdjapan.co.jp
  • Buyee

Benefits購入者先着特典

以下のCDショップでは『ヨルシカ LIVE 2024「前世」』をご購入の方に先着で特典をお渡しいたします。特典は先着となり数に限りがございますのでお早目のご予約をお勧めいたします。

タワーレコード:ペーパーファイル(A4サイズ二つ折り)
HMV:ポストカード(セットリスト箔押仕様)
Amazon.co.jp:クリアファイル(A4)
楽天ブックス:アクリルキーホルダー
UNIVERSAL MUSIC STORE:告知ポスター
応援店:ステッカーシート ※店舗名は追って発表いたします。

Reviewレビュー

想像力を研ぎ澄ますことで、人は、いくつもの“生”を往来することができる。

『前世』を観て感じたのは、そういうことだった。ヨルシカのライブは他に類のない特別な体験だ。朗読と音楽が呼応しあい、ひとつの物語を描いていく。幕が開けるとステージはn-bunaによる朗読から始まる。語り手の〈私〉は、町外れの緑道でかつて共に暮らしていた〈彼〉に久しぶりに出会う。〈彼〉は不思議な夢を見ると言う。自分が動物になる、奇妙にリアルな夢。それがまるで“前世”のようだと語り、物語の扉が開く。

柴那典/音楽ジャーナリスト

そこから朗読8編と全17曲の楽曲で、とても奥深いドラマが描かれる。n-bunaの湿度のある抑制された声のトーンがどこか心地よい。suisの伸びやかで表現力豊かな歌声との対比も鮮やかだ。suisとn-bunaの2人に下鶴光康(Gt)、キタニタツヤ(Ba)、Masack(Dr)、平畑徹也(Key)というバンド編成。ストリングスとホーンセクションが加わった豪華なサウンドで、ときにダイナミックな、ときに切なく繊細な情緒を響かせる。

映像にも惹き込まれる。特に〈彼〉が夢の中で鳥だった頃の記憶を語るシーンでの、空を自由に飛翔する一人称視点の映像が素晴らしかった。そこから「靴の花火」につながることで、朗読と音楽が立体的に結びついているような体感が得られる。魚だった頃の記憶を語る言葉に海の中から見上げた光の映像が重ねられ、「嘘月」に続くシーンも印象的だった。そうしたひとつひとつの“生”のディティールに味わいがある。“思いを馳せる”ということの解像度を拡張するかのような手触りがあった。

物語は終盤、〈私〉と〈彼〉の数奇な結びつきを描く。クライマックスの「春泥棒」で花吹雪が舞う。そのストーリーテリングの結末には胸を震わせる感動があった。

筆者は『前世』のツアーファイナル公演に訪れた。そこで感じたのは舞台装置や照明やレーザーの演出なども含めてヨルシカの音楽と物語をまるごと体感するような没入感だった。「言って。」や「ただ君に晴れ」など高揚感のあるアップテンポな楽曲では手拍子も巻き起こっていた。ただ鑑賞するだけでなく興奮を共にする観客の熱気が会場全体の高揚感を支えていた。

一方、映像作品はイマーシブな体験だったライブとは対照的な構成になっている。ライブの記録というよりもひとつの作品として仕上げられている。背後に映し出された映像だけでなくsuisが歌いバンドが演奏する映像にもリリックの言葉が重ね合わされたりしているのが象徴的だ。いわゆる一般的なライブDVD/Blu-rayがその日のステージの“追体験”をすることができる映像作品であるのとは、ちょっと違った意味合いを感じる。むしろ、その場に訪れた人でなくともライブにあった興奮と感動を“読む”ような体験を得られる構成だ。楽曲パートと朗読パートをそれぞれ別に収録したディスクを同梱していること、さらに初回限定盤では文字と絵で朗読パートを味わえる小説が付属していることも、このパッケージならではの体験を得られる設計になっている。

そして、ヨルシカの音楽世界には、この『前世』という作品だけにとどまらない広がりがある。ここで描かれているストーリーはそれ自体で独立したものである。でありつつ、『だから僕は音楽を辞めた』や『エルマ』や『盗作』や『幻燈』など過去のアルバムや作品と様々なポイントで結びついている。モチーフが重なっていたり、曲同士の結びつきによって新たな意味が生まれていたりする。そういう意味でも、何度も繰り返し視聴することで気付くような深みがある。きっと『前世』を観た後に「春泥棒」のミュージックビデオを観たら、そこに以前は気付かなかった新しい物語を見出すことができるだろう。

生まれ変わってまた出会うことができる——。ヨルシカはたびたびそういう物語を綴る。“生”は多層であり、巡っている。そこに手を伸ばすことは、とても優れた想像力の営みだと思う。

Movieムービー

  • 前世
  • 月光
  • 月と猫のダンス