“アボイドノート”同様、アリーナツアーを周りながら制作された『Attitude』以降の最新曲。<電車に揺られて/憧れ焦がれて/少年はただ広がる夢を見た/目を閉じればもう/澄んだ草原で/少年はただ連なる歴史を見た>という言葉で始まること、あるいは<振り向けばそこにはただ/歩いてきた道と花の園/語り継がれる愛はまた/白く眩く温かい場所>と歌われることからも伝わる通り、Mrs. GREEN APPLEのここまでの歩みを確かな実感と共に振り返った上で、まだ終わることなき遥か未来を臨む、フェーズ1のフィナーレを飾るにふさわしい晴れやかな祝福に満ちた雄大な楽曲だ。
終盤ではたくさんのコーラスが重なって合唱曲のような趣きになっているのだけど、コーラスクレジットにはメンバーのみならず、彼らの活動を支え続ける様々なスタッフが参加している。それはミセスが出会い交わってきたたくさんのあなたへの感謝を表しているようでもあると同時に、随所で聴こえてくるマーチング(行進)のリズムは、時代がどう変わろうと、これからも一歩一歩、自分達の足で未来を切り開くべくしっかりと歩んでいくのだという決意を表しているようでもある。
<何かしら次に繋いで手を取り合う>、<いつか近い将来で/人は温もりと共に歌うんだ>——この先に幕開くフェーズ2でミセスがどんな景色を描くのか、その新たな始まりに希望と期待を抱かせる素晴らしい一曲。