2016年の始まりと同時に発表したファーストアルバム『TWELVE』、そのリード曲として前年末にシングルリリースした楽曲。地上波でのパフォーマンス含め、この曲でミセスに初めて出会った人も多いかもしれない。
音楽的には“StaRt”で見出した路線をより突き詰めた、ポジティヴなエネルギーが炸裂するハイブリッドなバンドポップなのだけど、<先生でも何にも知らない/親友でも何にも知らない>、<誰にも話す気はない?/だけども話してよ/僕には話してよ>と何度も繰り返し歌いかけるこの“Speaking”は、実際にメジャーデビューして活動する中で「自分達は誰に歌いかけたいのか」、「この音楽を通してどんな繋がりを持ちたいのか、どんな存在になりたいのか」が明確化されていったからこそ生まれた楽曲だと言えるだろう。<心臓のblueを隠さずに話をしよう>——自分でも気づいていない、あるいは気づかないフリをして押し殺している本当の僕自身を、君自身を、ミセスの音楽の中では解放できる、通じ合うことができる。どうしようもなく独りと感じてしまう時も、この音楽は傍にある。そんな願いと決意を真っ直ぐに投げかけた曲。