2018年の夏にリリースされた、映画主題歌として書き下ろされたシングル。ギターロック色の強い、爽快感の溢れる瑞々しい疾走系ナンバーという点では彼らの原点を彷彿させる部分もありつつ、サビのシンフォニックなサウンドの広がりや、Dメロで見せるストリングスとピアノを主体としたサウンドスケープなど、豊かで立体的なサウンド展開がこの曲の聴きどころであり、バンド全体の音楽的なビルドアップを感じさせる一曲だ。
同じ夏をテーマにした歌でも、<色褪せる事は無い/いつか大人になったとしても>と願い言い聞かせるように歌った“サママ・フェスティバル!”の時とは異なり、何から信じたらいいんだろうと歌いながらも<大人になってもきっと/宝物は褪せないよ/大丈夫だから/今はさ/青に飛び込んで居よう>としっかりと歌いかけるこの曲は、あれから精神的にもひと回り大きくなったミセスの現在地を示すものであるように思う。
<寂しいな/やっぱ寂しいな/いつか忘れられてしまうんだろうか/それでもね/「繋がり」求める/人の素晴らしさを信じてる>という言葉、それは今の彼らが歌うからこそとても強く響く。