黒流 × 亜沙 × 山葵 『ボカロ三昧2』Official Interviews

黒流 × 亜沙 × 山葵 Official Interviews

――『ボカロ三昧』リリース当時のボカロ楽曲は和物が多かったと思うんですけど、最近のボカロ楽曲にはどういう変化が生まれているんでしょうか? 亜沙 けっこう変化してると思いますよ。トレンドが全然違う。一番顕著なのは曲が短くなったこと。僕が投稿していた頃は3分強とか4分でも全然よかったんですけど、ネット世代のリスナーに合わせていった結果、今みたいな短さになったと思います。イントロもよっぽどキャッチーじゃないとダメで、キャッチーじゃないなら歌から入るとか、なるべくギターソロをなくすとか、とにかくコンパクトかつ、充実した構成の曲が多くて、2分半とか2分台だけどそう感じさせないようになってる曲が多いと思います。 ――その変化ってどうやって起こったものなんですか? 亜沙 YouTubeが大きいと思いますね。YouTubeは視聴維持率とか、最初にどれだけ観てくれてるかっていうアルゴリズムが重要じゃないですか。それに作り手側が合わせたんだと思います。

山葵 あとはTikTokとかYouTubeショートもあって、音楽じゃなくても5分10分の動画は観てられないっていう若い人が増えてきてるみたいで、興味を惹かれなければ15秒ないしは10秒でスワイプされる時代になってきてるから、リスナーの音楽との向き合い方は『ボカロ三昧』が出たときとは大きく変わったと感じますね。
――『ボカロ三昧2』には最近のボカロ楽曲が多く収録されていて、テンポが速いものが中心になっていますけど、そういう曲を選んだということではなく、最近のボカロ楽曲がそういう傾向にあるということなんですね。 黒流 そうですね。今回は亜沙くんとまっちー(町屋)にカバーする楽曲の候補を大量に出してもらって、それをバンドメンバーが聴いて和楽器バンドがやる上でどれが一番ハマるか話し合った結果、これになったという感じですね。なので、必ずしも人気曲だからやるというのではなく、うちらがやったらどう楽しくなるかというのが判断基準になっていたのかなと思います。 ――今回の楽曲ってプレイヤーとしてもハードルが高いものばかりで、大変になることがわかっていても「これをやろう」と決断したのはどういうところにポイントがあったんですか? 亜沙 あんまり楽曲の難易度については考えてなかったと思います。黒流さんが言ったように、この楽曲がバンドに合うかどうかっていうのが重要だったので。なので、実際にレコーディングしてみて「なんだこれ、すげえ難しいぞ」っていうことを13回繰り返すという(笑)。 ――あはは! 山葵 それは今に始まった話ではなくて、わりと毎回レコーディングではそうなんですよ。レコーディングでは僕と黒流さんが最初に録ることが多いんですけど、普通にやればいいのにいつも自分で自分を追い込んでちょっと難しいフレーズとか新しいフレーズに挑戦したりするので、今回だからというよりも、今回もまたヤバいのやっちゃったなって感じなんですよね。

黒流 楽しみながらやってますね。
――ある意味、いつもどおり。 亜沙 うん、いつも通りだと思います。 ――今回、新旧の人気曲を織り交ぜることになった理由はなんですか? 黒流 『ボカロ三昧』はたくさんの方に聴いていただいた作品なのでそういう方々にも興味を持ってもらいたかったし、当時たくさんボカロを聴いていた方々にも僕らを介して最新のボカロ曲を聴いてもらいたいという気持ちもありました。僕ら自身、過去の作品はたくさん知っているけど最新曲を知らなかったりして、古いファンの方にも10代の子たちにも幅広く聴いていただきたいという気持ちがあったので、新旧織り交ぜた形にしました。 ――完成したものを聴いてみていかがですか? 山葵 純粋にすげえのができたと思いますね。

黒流 たくさんの方に聴いてもらいたいって心から思います。

亜沙 まず、曲がいいなと思いますね。「いーあるふぁんくらぶ」とか「天ノ弱」みたいに10年近く前から知ってる曲を自分たちのバンドに取り込んだことで、「ああ、やっぱりこれ、すげえいい曲だな」って改めて思ったりしました。あと、僕がボーカロイドを投稿してた頃に比べて若い子たちの曲が相当多いんですよ。だから、今の子たちってこういう曲をつくるんだなってすごく新鮮だったし、勉強にもなりました。最近、仕事で若い子と一緒になることが多いんですけど、そういう子たちから「和楽器バンド、聴いてました!」とか「亜沙さんのボカロ曲、聴いてました!」みたいなことを聞くと、自分がやってきたことも無駄ではなかったなって思うし、そういう子たちから最近の流行りとかを聞くと自分が全然知らないものばかりだったりして、そういう話を聞くのは楽しいですね。
――僕、このアルバムは大名盤だと思うんですけど、そういう自覚ってありますか? 山葵 ボーカロイドベストみたいな選曲で、そもそもパワーがある楽曲ばかりだし、それを僕たちの濃い個性でアレンジして演奏して仕上げることができたので聴き応えはものすごくあると思うし、リスナーとして聴いても最後まで全然飽きない、何回も繰り返したくなるような作品になったと思うので、「世界中の人に届け!」って思ってますね。

黒流 メンバー全員ボカロを聴いてきてるので、ボカロに対するリスペクトがあるんですよね。セッションバンドによる企画物として「じゃあ、ボカロをカバーしてください」って言われて、「初めて聴いたけど、じゃあこんな感じかな」ってつくったようなものではないんですよ。アレンジする際にも原曲をしっかり聴き込んで、原曲に小さく入ってるような音まで拾ったり、マニアックな工夫をしたりしているので、そういうリスペクトがこういう形になったのかなと思います。ちゃんと意味のあることを僕はやりたいし、原曲をリスペクトしたものをつくればこうなるって自信を持って言える作品だと思います。
――ここまで完璧なカバーができるバンドって本当にいないですよね。 山葵 僕らのサウンドは特殊で、和楽器というのは元々こういう音楽をやるための楽器じゃないからそもそも追随できる人が少ないし、アレンジをまとめ上げるのもすごく大変なので、ドラム、ギター、ベース、和楽器がいるから同じことができるのかというと、まあ、なかなかできないなとは思いますね。柔軟な考え方を持った奏者とそれをまとめ上げる技術といった要素がたまたま上手く絡み合ったからこそ成り立つんだと思います。 ――最初の頃こそ和楽器の魅力やゆう子さんの節調をフィーチャーしていた部分が濃かったと思うんですけど、今や和楽器ということすら意識しなくなってきたというか、8人の中にたまたま和楽器奏者がいた、というぐらい自然なアンサンブルに聞こえるんですよね。 黒流 同列に扱ってくれるのでやりやすいですね。ほかのバンドでも散々経験はしているんですけど、和楽器をどうやって前に出そうか考えてもらっちゃうと逆にやりづらくて。このバンドは、この音色を持っている8人が集まって何をつくるのかというところから考えてくれるのですごく同列な感じがするし、つくっていてもやりやすいですね。 ――こういう特殊なバンドでリズム隊を構築するというのは他のバンドとは違った難しさがあると思うんですけど、これまでにどういう試行錯誤があったんでしょうか。 黒流 初期の頃は僕が山葵のスタジオに行って、フィルから何から全部がっちりつくってレコーディングすることが多かったですね。そうやって2人で完結したものをスタジオに持っていって、そこに亜沙くんも加わって3人でレコーディングしていたんですけど、最近は歌メロも含めて全体の中で僕らがどういう立ち位置にいるべきかということを考えてつくっていますね。 ――なるほど。 黒流 山葵は僕がどういうフレーズを打つのかすでにわかってるから、和太鼓が入る余白を残した上で叩いてくれる。僕はそれを感じて、その余白に自分の音を入れていく。入れる音も、高い音か低い音か、ほかの楽器がどう入ってくるかによって変わってくるんですけど、そこはまっちーが毎回ディレクションしてくれるので、「ここには今後こういう音が入ってくるから低いフレーズを入れてください」みたいにディスカッションをしながらつくってます。なので、あくまでも8人でどう聞こえるのかということを意識しています。あと、今作は特になんですけど、転調する曲がすごく多いので、和太鼓とドラムはあまり音程感を出さない録り方をしています。たとえば、ドーンじゃなくてドンっていう、あまり響かないような細かいアタックを出すことでほかの音を邪魔しないし、ベースの低音ともぶつからない。だから今回はベースもすごく聞こえてくるし、和太鼓もしっかり聞こえるんですよ。 ――今作のサウンドの肝ですね。 黒流 当然、ドラムも全部の音程を合わせているし、本当にマニアックなこだわりをもってつくってます。今回みたいにドラムと和太鼓の音程を最初からなくした状態でレコーディングするのは初めてだったんですけど、8人の音がすごく聞こえるようになってよかったと思います。 ――たしかに、リズムはめちゃめちゃタイトですよね。 黒流 手数はすごく多くてテンポも速いんですけど、3人の音がしっかり聞こえるっていう。

山葵 『ボカロ三昧』から8年を経たなかでいろいろな作品をつくって経験を重ね、試行錯誤しながら知識を得たり、自分たちなりのメソッドができあがってきたので、最初はただの足し算だったのが今は緻密に設計図をつくった上で組み立てられるようになったんです。それによって誰が聴いてもわかるぐらい音がよくなったし、各パートの音がしっかりクリアに聞こえる作品になったと思います。
――ベースはいかがでしょうか? 亜沙 正直、自分的にはプレイスタイルはあんまり変わってないんですよね。でも、その変わらないスタイルをこの8年間でブラッシュアップしたし、レベルアップしたなとは思います。その中でも『ボカロ三昧2』はすげえ勉強になりました。普段、あまり自分がやらないフレーズも多いし、キメとかもコピーしないといけないから。驚きましたよ、「これ、マジで弾いてんのか」「最近の子、上手すぎだろ」って(笑)。そんなことを思いながら弾いてましたね。 ――お2人と亜沙さんとの間での細かいやり取りがあるというわけではないんですね。 亜沙 いまは町屋さんがハブになってくれてるので。ただ、町屋さんの譜面だと(リズムが)食ってないのにレコーディングで山葵のキックが食ってた場合、山葵に合わせて自分も食ってみたりして、町屋さんがそれでOKならそのままにするし、その逆もあったりしましたね。 ――和楽器バンドのリズム隊としてあるべき姿ってあるんですか?ほかのバンドではこれでいいけど、和楽器バンドではこうでなきゃいけない、みたいな。 山葵 これはドラマーとしての話になってしまうんですけど、このバンドのリズム隊がほかと一番違うのは和太鼓がいることで。和太鼓って一緒に奏でることでリズムをブーストできるし、絡み合って複雑なリズムをつくることもあるし、パーカッション的な音を聞かせることもあって、そこに黒流さんの技術と経験を合わせることによってさらにいろんな見せ方ができるので、ドラムだけですべてを表現しようとしなくてもいいんです。逆に、やりすぎちゃうとバランスが悪くなってしまう。なので、僕はYouTubeで自分の演奏動画を上げるときはいつも以上に手数を多くしたり派手に見せたりしているんですけど、このバンドではまったく違う意識で演奏しています。黒流さんがいることによって、このバンドにしかないグルーヴを作り上げることができてると思います。 ――確かに、山葵さんは手数が多いというわけではないですよね。 山葵 そうですね。詰め込む曲は詰め込みますけど、常に連射しているわけではないですね。その代わりにリード感とかグルーヴ感に集中できるし、僕がシンプルなことをやっていても黒流さんが彩りを加えてくれるという安心感があります。たとえるなら、スポーツのチームみたいなものですよね。僕がボールの運び屋で、自分が無理しなくてもフォワードが点を取ってくれる、みたいな。 ――今作はダンスミュージック的な要素も強いと思ったんですけど、黒流さんはこういったタイプの楽曲に対してどうアプローチしていったんでしょうか。 黒流 和太鼓はとてもやりやすかったですね、僕はヘヴィなロックが好きなので、「天ノ弱」とか「Fire◎Flower」みたいにシンプルでバンドっぽい曲のほうが昔はやりやすさを感じていたんですけど、今回は「フォニイ」とか「エゴロック」とか「マーシャル・マキシマイザー」みたいに電子音とかいろんな音が入ってる曲のほうがやりやすかったです。ドラムとかベースとか他の楽器が入ってくる中で太鼓はこうやると疾走感が出るのかなとか、原曲のこの音を再現しようかなとか、楽しめましたね。 ――和太鼓に聞こえない瞬間が多々ありますよね。 黒流 「紅一葉」以外はほとんど和太鼓に聞こえないですね(笑)。 ――新種のパーカッションみたいな。 黒流 そういう感じですね。ほかのインタビューでもみんな言ってるんですけど、まずは「この曲に俺、必要なのかな?」っていうところから入るんですよ。そこからどうしようか考えはじめることで、それぞれのメンバーが意味のある参加の仕方をしているのかなと。ただやればいい、じゃないんですよ。考えないで入れるとただうるさいだけになっちゃうので、そこはすごく気をつけてます。

山葵 こんな言い方はアレですけど、今回の和太鼓はいつも以上にいい仕事してますよね。

黒流 そう!本当に仕事してると思う(笑)。「フォニイ」とかすげえ仕事してる。

山葵 正直、いままではあまり聞こえない曲もあったじゃないですか。

黒流 あったあった。それは多分、俺のアレンジが甘かったり、俺の音がそこにあるための答えが見つけられてなかったんだと思う。でも、最近のボカロ曲はいろんな音がめちゃくちゃ入ってるから、何回も聴いてるうちにパッと聴きだとわからなくても、「このフレーズが疾走感を出しているんだな」みたいに次第にわかってくるんですよ。だから、亜沙くんと同じように今回はフレーズの入れ方という面ですごく勉強になりました。その甲斐あって和太鼓はいい仕事ができてると思います(笑)。
――一方、亜沙さんは今回のようなスタイルでも特別何かを変えるということはなく。 亜沙 そうですねえ(笑)。あまり変わってないですね。それでも不穏な感じでひりつかせないと。 ――それはあくまでも感覚的なものなんでしょうか? 亜沙 そういう部分は多いですね。ここで出ていったほうがカッコいいとか。ただ、最近自分はレコーディングスタジオに行かないで全部自宅で録ってて、それがけっこう大きいと思うんですよね。 ――それはどういうことですか? 亜沙 これは性格的なものもあるんですけど、レコーディングスタジオだと早く録りを終わらせないと他の人に悪いと思っちゃうんですよ。だから、「フレーズをもうちょっとこうしたらいいかな」と思っても、「他の人に悪いしもういっか」みたいになっちゃうことがあって。もちろん、音質のことを考えたらレコーディングスタジオで録るほうがいいんですけど、フレーズとかのことを考えると、家で録るほうが自分の好きなようにできるし、いいフレーズが思い浮かぶんですよね。実際、家で録るようになってからは自分の納得できるフレーズが多く生まれてる気がします。 ――そういう環境の違いは大きいんですね。 黒流 それぞれが自分にとって一番いい方法を模索して、一番いい作品をつくるにはどうしたらいいのか考える。それはこの8年間で進化した部分かもしれないですね。 ――『ボカロ三昧2』は皆さんの演奏もすごいんですけど、ゆう子さんのボーカリストとしての凄みもバシバシ出ていますよね。皆さんはどう感じていますか? 亜沙 ゆうこりんは単純に上手いですよね(笑)。8年前に比べると一段と磨きがかかってるんじゃないですか、知らんけど。

山葵 それ、言いたいだけでしょ(笑)。
――あはは!山葵さんはどうですか? 山葵 『ボカロ三昧』のときは、和を見せようということで節調とかをかなり重視していたのに対して、今回は本当に必要なところでしか出さずに、楽曲が求めてる表現、楽曲を引き立てるための引き出しを開けていますよね。そこが8年前に比べてフレキシブルになったと思います。ちょっと大人になったというか。だから、今回のアルバムを何度も聴き返したくなるのは、聴くたびに新しい楽しみ方ができるような繊細さが加わったからだと思うし、そういう表現できたのは彼女のすごいところなのかなと思いますね、知らんけど。 ――あっはっは! 山葵 言いたくなるなあ、これ(笑)。

黒流 俺はちゃんと話します!和楽器の入ってるバンドって過去にもたくさんあったんです。僕も実際に加入したことがあったし、そこで必ず言われるのは、「和楽器の音色はとてもいいんだけど、ボーカルがそれに負けてしまってる」ということで。和楽器はフレーズ以前に音色が特殊で説得力がありすぎるので、同じ音として考えたときにボーカルはどうしても負けてしまうという意見が多かったんです。なので、三味線、尺八、箏、和太鼓という個性のある4人がいてバンドも強力という、個性の塊のような7人がいるなかでボーカルも存在感を出すというのは本当に難しいんですよ。そんな中でも際立つゆう子ちゃんのボーカルはすごく特殊だし、和楽器の音色に負けないボーカルとしてずっと尊敬してますね、知らんけど。

全員 (爆笑)

亜沙 それは知らなくはないでしょう(笑)。
――期待通りでした(笑)。そういえば、「いーあるふぁんくらぶ」の間奏で山葵さんは中国語でなんて言ってるんですか? 山葵 それ、聞きます?

黒流 聞くとがっかりしますよ?(笑)
――聞きます(笑)。 山葵 間奏は、「お嬢ちゃんキレイだね、今日暇?このあとデートしようよ。愛してるよ」で、アウトロは「あれ?約束の時間なのにお嬢ちゃん来ないな。せっかくプロテイン買ってあげたのに、これどうしよう。しょうがない、自分で飲むしかないか。美味しい」って言ってます。要はナンパしてフラれたって話です。 ――まさかそんなことを言ってたとは(笑)。さて、今月から始まるツアーはどんなものになりそうですか? 黒流 ボカロが好きな若い方々、ボカロを知らなくても和楽器が好きな方々、昔ボカロを聴いてた方々、いろんな方がいらっしゃると思いますけど、楽曲を知らなくても全然構いませんので、今回僕たちがつくった楽曲を聴いていただきたいし、全国に届けに行きたいという思いがすごく強いです。速くて難しい曲が多いですけど、それを僕たちがどうやって演奏するのかというところも含めて、全身で生演奏を浴びていただきたいですね。 ――山葵さんは何か目標にしていることはありますか? 山葵 ライブが成功して、CDがいっぱい売れたらいいなと思ってます。 ――いやぁ、このアルバムは売れなきゃおかしいですよ。 山葵 そうですね。そんなアルバムを引っ提げてのツアーになりますけど、これまでずっと僕たちのことを応援してくれているファンもそうですし、初期のボカロが好きな人、今のボカロが好きな人、でもうちらのことはそんなに知らないっていう人でも楽しめる内容になってると思うので、どんなきっかけで僕らのライブを観に来てくれたとしても満足して帰ってもらう自信しかないです。ライブの評判が口コミで広がるぐらい頑張ろうと思ってます。 ――亜沙さんはどう楽しみますか? 亜沙 まあ、いつも通りですね(笑)。チケット代を払ってきてくれるお客さんがいるわけだから、満足して帰ってもらいたいです。ライブが終わったあとにご飯に行って、今日のライブがどうだったああだったって話すのは楽しいじゃないですか。 ――そうですね。 亜沙 そういう楽しい一日を提供できるように頑張りますよ、仕事なんで(笑)。俺自身のことで言うと、これはずっとやってることなんで、いつも通り変わらず。すごくいいアルバムができたけど、だからこそ特別っていうんじゃなくて、自分たちがつくったものをいつものようにしっかり届けたいと思います。

Interview&Text:阿刀“DA”大志