- ■MISIA
MISIA ユーミンさんが⾒せてくれた情景
ユーミンさんの歌には、聴き手との間に、何といいますか、少しだけ余白があるように感じるんです。
すべてを語らず、月や部屋、波音や小鳥といった情景をそっと描いて、受け取る側の感性に委ねてくれる。
その情景に映り込む人の心に、私は何度も心を震わされ、新しい景色に出会ってきました。
そんな歌を選びました。
①14番目の月
満月ではなく、その一日前の「14番目の月」が一番好きという言い方で恋を表現するなんて。
本当は付き合う直前の片思いの時間こそ一番幸せなのよ、とユーミンさんが微笑んでいるようです。
②翳りゆく部屋
「ランプを灯せば街は沈み 窓には部屋が映る」
部屋の描写だけで、恋の終わりをここまで感じさせることに震えます。
続く、「冷たい壁に耳をあてて 靴音を追いかけた」には、
追いかけない強がりと、心だけは追いかけてしまう切なさが詰まっています。
③Valentine's RADIO
ラジオには、言葉にできない想いを音楽に託して届ける力があります。
「ここでは毎日 バレンタインズデイ」という一節が大好きです。
④最後の嘘
「はずしたフレームの跡の壁の白さ」で、二人の時間と心の距離まで描いてしまうことに驚きます。
嘘さえ最後の優しさだったのではないかと思わせる、胸が締めつけられる一曲です。
⑤人魚姫の夢
聴き進めるうちに「人魚姫の夢」の意味に気づき、ぞくっとしました。
叶わない恋を抱えた人に寄り添いながらも、悲しみだけでは終わらせない、不思議な力を持つ歌だと思います。
⑥小鳥曜日
「小鳥」が何を意味するのか気づいた瞬間に震えました。
平和という届きにくいメッセージを小鳥にそっと託して歌われている。
こんな伝え方があったんだなと思いました。
⑦ 瞳を閉じて/⑧ きっと言える
私は幼少期を波音が日常にある暮らしの中で過ごしました。
だから「瞳を閉じて」に描かれている、景色ではなく波音を届ければ故郷を思い出してもらえるという気持ちがよく分かります。
「きっと言える」でも、『もしも夕陽が綺麗だったら 話しかけるわ』という歌詞から感じる、
毎日違う表情を見せる海に励まされ、心が少し強くなる感覚にも深く共感します。
ウーリッツァーのビブラートとユーミンさんの歌声のビブラートが重なるところも好きです。
選曲リスト
- 01. 14番⽬の⽉14番目の月 3:27
- 02. 翳りゆく部屋ユーミン万歳!〜松任谷由実50周年記念ベストアルバム〜 4:48
- 03. Valentine's RADIOユーミン万歳!〜松任谷由実50周年記念ベストアルバム〜 4:59
- 04. 最後の嘘最後の嘘 4:45
- 05. ⼈⿂姫の夢⼈⿂姫の夢 6:17
- 06. ⼩⿃曜⽇Wormhole / Yumi AraI 3:45
- 07. 瞳を閉じてユーミン万歳!〜松任谷由実50周年記念ベストアルバム〜 3:12
- 08. きっと⾔えるきっと⾔える 2:55