LUNA SEA
オリジナル 9th アルバム
『LUV』インタビュー

INORAN

一歌い手としては世界一不幸ですよね(笑)

――アルバムのテーマ、LUV・愛について、今INORANさんはどう定義なさいますか?

INORANカジュアルな言葉ではないと思うし、扱いが難しいイメージがあると思うけど、シンプルに言える自分たちでありたいな、自分でありたいな、という言葉かな? 言い過ぎかもしれないけど、この全宇宙は愛で動いているものだと思ってるし。だから、ど真ん中の言葉だな、と思いますけどね。だからこそ大それたものではないし、声に出したり、想いを伝えたりすることは今、大事だし。いいタイミングでLUNA SEAがこの言葉を使うことができて、この言葉と合致して良かったな、と思います。

――昨今のINORANさんは、想いをストレートに伝えよう、という意識を強く持っていらっしゃるように感じます。以前はもっと、言葉にせず秘めたところもあったと感じるのですが…変化されましたよね?

INORANうん、それは皆がくれた愛が成長させてくれたのかもしれないしね。後悔したくないので、伝えたいことはその時に伝えないと、とは思ってます。

――RYUICHIさんの歌声について、今回変化や進化を感じられたのはどんな部分ですか?

INORAN常に進化はし ていると思う。RYUとはTourbillonでも一緒だし、ほぼずっと一緒なんですけど、今回は言葉のチョイスの仕方に感動しましたね。言葉が引っ掛かるということは、お互いに繋がってるってこと。同じ本を2年後に読んでも、言葉自体の強さは変わらないじゃないですか? 「ここ、前はすごく面白かったのに…」ということもあるし、それはタイミングと出会いなので。今回は俺にすごく引っ掛かる、俺と繋がった言葉が多かったから、言葉が聞こえて来る・飛び込んでくる、ということかな。もちろん、歌唱力に対してはもう、間違いないでしょう!

――ヴォーカリストとして凄まじい領域に行かれていますよね。

INORANあんなシンガーとできて世界一幸せだし、一歌い手としては世界一不幸ですよ(笑)。でも、そういう思いをさせてくれるのは幸せだし、音楽に感謝ですよね。

――1月からはアルバムを引っ提げたツアーも始まります。どんなふうに魅せていきたいですか?

INORAN全然まだ分からないけど、どの曲もライヴ映えすると思いますよ。

――新たに挑戦したいことはありますか?

INORANどうしようね? 「俺、ギターソロやりたい。吊るしてくれる?」とか言ったら、吊るしてくれるのかな(笑)。可能性はいっぱいあるので、お楽しみに。ドラえもんみたいな感じで、ずーっとちょっとだけ浮いてる、とかね(笑)。

――(笑)。結成30周年に向かっていくLUNA SEAですが、その先も更に、「何歳まで続けたい」というヴィジョンはお持ちなのですか?

INORANそういうのは考えないかな。口にも出すつもりもないしね。ただ5人が同じステージに立てば、真ちゃんの4カウントでいい音を鳴らすだけです。ジャンルとしてではなく、ロックの熱はやっぱり欲しいですね。せっかく生で演奏してるんだから。

(取材・文/大前多恵)

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