LUNA SEA
オリジナル 9th アルバム
『LUV』インタビュー

RYUICHI

メンバーはすごくファンに感謝があるし、リスペクトがある

――『LUV』が完成した今、どんなアルバムになったと感じていらっしゃいますか?

RYUICHI「元気なアルバムになったな」と思いましたし、すごく光に満ちているな、と感じます。僕は最近走りながらこのアルバムを聴いているんですけど、頭からずっと聴いていってラストの「BLACK AND BLUE」に来た時、エンディングテーマのようでありながら、ライヴをリスタートしているように感じられて。まるで新しい章が始まっていくような感じ、というか。エンドレスでまた1曲目の「Hold You Down」に繋がっていける、そんな流れになっているな、と思いましたね。

――アルバム制作にあたり、コンセプトは事前には決められなかったそうですね?

 

RYUICHIはい。実はLUNA SEAは過去の作品も含めて、例えば「黒い林檎をつくろう」とか、そういう明確なコンセプトってあまりないんですね。今回は久しぶりのアルバムではあるんですが、その間にはフェスがあったりライヴがあったり、いろいろ活動していて。そういう時に「どんな曲で行く?」「今こんなマインドなんだよね」「今の時代だったらLUNA SEA、こうだよ」という言葉も、ちらほらと出てきていたわけですよ。それは比較的アッパーで前向きで、光を求めてるようなものだ、と感じていたのは確かですね。今思えば、なんですけどね。

――5月29日の日本武道館のMCで、RYUICHIさんが「愛をテーマにした作品になりそうだ」というお話をなさいました。あの段階ではまだ、皆さんで話し合って決めていたわけではなかったんですよね?

RYUICHIちょっとフライング気味なところはあったかもしれません(笑)。ただ、やっぱりちゃんと繋がってはいるもので。『THE ONE -crash to create-』があったり前作『A WILL』があったり、ファンの皆と触れ合った全国ツアーがあったり、いろんなことがあって今のLUNA SEAがある。そこに欠かせないキーワードとしてド真ん中に大木がもし存在しているとしたら、それはやはり愛、ラヴというもので。LUNA SEAの場合、愛と言ってもすべてが優しくて温かさに満ちているだけのもの、というよりは、社会的なメッセージとかも含めたものになるだろうし。だからこそ僕の中では、少し痛みも内包している愛、“LUV”という言葉が浮かんでいたんですね。

――RYUICHIさんはフロントマンとして矢面に立ち、ファンの皆さんの想いを全身で感じ取っては返す立場だからこそ、愛というテーマがいち早く心に浮かび上がって来たのではないか?とも思うのですが…。

RYUICHI僕も含めメンバーはすごくファンにまず感謝があるし、リスペクトがあるんですね。終幕して以降、バンドが全く動かない間も支えてくれたという奇跡が起こっていたり、実際に今でも、コアなファンの人たちの熱狂が中心にあって、それが映像や口コミで広がっていくことで、新しい人たちが流れ込んできている、という現実があるんです。まだこれほどSNSが盛んじゃなかった頃から、「LUNA SEAってバンドがいてさ。鹿鳴館のライヴ、すごかったよ?」という一言で、その友人が3人、4人と来てくれて、「LUNA SEA、また観たいよね」という人が増えていった。そういうファン発信での響き合いが起き、流動性が生まれたんだと思うし、その偶然が積み重なって今のLUNA SEAがあると思っています。

――そういったファンの方々への想いは、『GOD BLESS YOU 〜One Night Déjàvu〜』から10年経つ今だからこそ強まっている、という部分もありますか?

RYUICHIやはり結成30周年が目前に迫ってきていて、皆人生の半分以上をこのLUNA SEAというものに使っていますからね。ファンの人たちが待ってくれているからこそ僕らは全国にライヴをしに行けるし、大きな会場でできるし、フェスもできたんですよね。家族のようにしてファンの存在があって、すごく長い時間、大きなうねりを感じていられるという幸せを実感しています。それに対して僕らは毎回ライヴの瞬間に、ファンが気付かないような成長を、驚きとして、刺激として与えられたらいいな、と思っています。

LUV 詳細とご購入はこちら