いざ、観劇!
観劇の前には予習を
オペラ・デビューする時には、DVDやブルーレイなどで予習しておくと、より楽しくオペラ鑑賞ができます。DVD、ブルーレイは原語(歌手たちが実際に歌っている言語)と日本語の切り替えが可能です。「あらすじ」と「登場人物」そして「有名アリア」(キメ曲)を抑えておけば、まず大丈夫でしょう。(アリアとはオペラの中でソロ(一人)で歌う曲。)CDならオペラのハイライト版がてっとり早く内容を抑えられるので便利です。初心者にお勧めの演目は?
話の筋がわかりやすいもの、そして有名曲が入っているオペラから入門するのが良いでしょう。《魔笛》《フィガロの結婚》《カルメン》《椿姫》《アイーダ》などはおすすめです。
劇場に行こう!
実際に行くときの一番の不安は服装ではないでしょうか。これは日本国内であれば、ドレスやタキシードといった正装中の正装でお出かけすると目立ちすぎていたたまれなくなるかもしれません。はじめて行くときには、まずは様子見。男性ならジャケット着用、女性は街にお買い物に行くくらいのおめかしはした方が、気分も高揚します。極端な話、何を着て行っても自由なのですが、スーツ、ワンピースなどが無難でしょう。長い時間座ることになるので、あまりピッタリな服を着ていくと体が辛くなるかもしれませんので、そのあたりもちょっと工夫して洋服を選びましょう。
拍手はいつ
もうひとつの不安は「拍手はいつすればよいのかわからない」という声をよく耳にします。これも同じく最初は様子見です。周りの人が拍手はじめてから、自分もそれに加わればそれでよいのです。慌てて拍手の仲間に入ろうとしなくても大丈夫です。感動したら拍手すればよいのですが、観客はどんなときに拍手をしているか、知っていれば怖くはありません。
1曲のオペラはいくつかのブロックに
オペラが始まる時に指揮者が登場すると(例のオケ・ピットという低い場所なのでよく見えないことがしばしば)、まずは拍手します。1曲のオペラは第1部、第2部みたいにいくつかに分かれており、それを第1幕、第2幕と呼びます。(そのオペラが何幕あるかも予習DVDなどでチェックしましょう。)それぞれの幕の最初と最後には拍手をします。最終の幕が終わったら、カーテンコールがあります。ここでは、出演した歌手たちが舞台挨拶で脇役から登場してくるので、自分が良かったなと思った歌手にはたくさんの拍手を贈りましょう。時々「ブラボー!」とか「ブラビー!(本来女性の場合はブラボーではないのですが、日本ではあまり聞きません)」とか掛け声がきこえますが、これは初心者には高度すぎるので、オペラ通の人に任せておけばよいでしょう。
それ以外の場所で拍手が起こることがあります。先ほどご紹介した、ソロ曲を見事に歌った(難曲をこなした!)時には短い拍手が起こることがあります。これは拍手してもしなくても良いのです。あなたのワクワク度に合わせて(周りをみつつ)拍手してみてください。ただし物語が進行しているので、短く「良かったよ!」という意味を込めてさささっと拍手します。こういったワクワク・ポイントで拍手できるようになっていれば、あなたの中のオペラ度はかなりUPしているということになります。