ポイント2: 劇場&作品
ブロードウェイ・ミュージカルも手がけるパターソン演出の豪華な《マノン》の舞台。右側が主役マノン役のアンナ・ネトレプコ
オペラは何て歌っているかわからない
オペラは何語で歌われているのでしょうか?実はこれこそお国自慢?!イタリア語、ドイツ語、ロシア語、様々です。でも心配することなかれ、多くの公演では舞台の脇に日本語字幕が電光掲示板で表示されています。
華やかな衣装と舞台セット
キャスティングに合わせてデザイナーが考えた衣装、豪華な舞台セットも見どころのひとつ。ステージは物語の進行に合わせて何回か舞台転換も行います。このあたりは演劇やミュージカルとも似ています。よく海外の有名な歌劇場が来日して公演を行っていますが、その際も舞台セットは海を越えて運ばれてくるのです(そんなこともあってチケット代が高め)。王様とお姫様のお話、ヨーロッパの神話が元となった物語……さまざまなストーリーに合わせ、豪華な舞台が用意されます。演出によって舞台設定が現代風にアレンジされることもあります。
良く知ってるあのメロディ、実は
オペラを私は知らない!と思っている方も、実はオペラの中の有名な歌やオーケストラ曲は知っていることが多いのです。「あれっ?このメロディどこかできいたことがある!」。そうです。ミュージカルにスタンダード・ナンバーがあるように、オペラにもここぞというキメ曲が入っています。全部は知らなくても一部だけでも知っていると、そのオペラがぐんと身近に感じられます。
例えば『結婚行進曲』。ワーグナーが作曲した『結婚行進曲』は、《ローエングリン》というオペラの中の結婚のシーンで使われている曲。スポーツ好きだったらサッカー会場でよくかかる『凱旋行進曲』。あの曲もヴェルディの作った
《アイーダ》というオペラの中の有名な曲です。《椿姫》の中にでてくる『乾杯の歌』もみなさんきっとどこかで耳にしたことがあるでしょう。この「知ってる曲」がひとつのオペラの中に何曲かあると、そのオペラの進行中にも「あっきたぞ有名曲、ふむふむ」となり、親しみ度合いが増します。オペラの1曲を最初から最後まで全部をしっかり覚えている人はざらにはいません。全部知っている必要はないのです。色々なオペラの知ってる部分を少しずつ増やしていくと、親しみがもてるオペラが増えていき、ワクワク・ポイントがUPするのです。
世界3大オペラ歌劇場
「ウィーン国立歌劇場」「ミラノ・スカラ座」「メトロポリタン歌劇場」と言われています。ちなみにウィーン国立歌劇場に所属する団員から更に選出されたメンバーのオーケストラが、あの有名なウィーン・フィルです。
知っていたら“倍”楽しめる?!
せっかく高いチケットを買っていくなら、モトをとるくらい楽しまなくては!さてオペラに行くときに知っておいた方が良いことは?それはあらすじです。話の筋を知って観覧するのとしないのとでは大違い!どんな登場人物がいるのかチェックしておくと劇の展開がわかりやすく、より楽しめます。
ストーリーはあらかじめ
「ストーリー展開をあらかじめ調べるの?結末は知らない方が楽しめるのでは」??確かに新作映画の観覧では考えられないことです。あらすじを知らなくても、電光掲示板で日本語が表示されるので、知らなくてもどんな話なのか、何を歌っているかは理解できるでしょう。ただ、電光掲示板の日本語を読んで話の筋を組み立てるのに意識が向いてしまうと、歌声やその場の雰囲気などを楽しむ余裕が少なからず奪われます。電光掲示板のある端ばかりみていると、歌手が演じているさまを見逃してしまったりするかもしれません。オペラはストーリーが主役ではなく、歌、音楽、舞台、演出、すべてを楽しむ壮大な総合芸術です。より楽しむのであれば、あらすじ程度は予習しておくのがおすすめです。
結末は知りたくないけれど
いくつかのオペラの一口あらすじはこちらにご紹介しました。結末は書いてないのでご安心を!恋物語、復習劇、メルヘン・・・あなたの好みを探してみてください。