~ Profile ~
1964年和歌山県和歌山市出身。国立音楽大学在学中に第1回日本管打楽器コンクール第2位。第4回日本管打楽器コンクール第1位。矢田部賞を受賞し卒業後より、ソリストとして各地でリサイタルなど幅広いコンサート活動を行い、テレビやラジオにも数多く出演。また、サクソフォーン四重奏団《トルヴェール・クヮルテット》のバリトン・サクソフォーン奏者として国内外で活躍し、これまでに10枚を超えるCDをリリース。01年文化庁芸術祭レコード部門"大賞"を受賞。ソロ・アルバムに、91年「管楽器ソロ曲集・サクソフォーン」、95年「ラプソディ」(東芝EMI<現EMIミュージック・ジャパン>)、97年「サクソフォビア」(同)、03年「ガーシュインカクテル」(佼成出版社)をリリース。03年、和歌山県より「きのくに芸術新人賞」を受賞。サクソフォーンを故・大室勇一氏に師事。現在、東京佼成ウインドオーケストラのコンサートマスターを務める傍ら、愛知県立芸術大学講師、昭和音楽大学および同短期大学の講師として後進の指導にもあたっている。
「ニュー・サウンズ・イン・ブラス」の思い出
私とニュー・サウンズ・イン・ブラスとの出会いは中学1年生の時で、吹奏学部でサクソフォンを吹いていた秋でした。
吹奏楽コンクールも終わって、町の音楽祭や学校の文化祭で演奏する候補曲をみんなで選んでいた時に、初めてニュー・サウンズ・イン・ブラスのレコードを聴きました。
その年にリリースされたばかりの第5集で、「オリーブの首飾り」「ソウル・トレイン」「アフリカン・シンフォニー」などが入っていましたが、それは吹奏楽で聴いた初めてのポップスで、とても衝撃を受けました。
当時からジャズが好きで、アドリブの耳コピーなどをやっていたこともあって、部室にあったニュー・サウンズのレコードを勝手に家に持ち帰って、テナー・サクソフォンの宮沢昭さんのアドリブ・ソロなどをコピーしていました。夢に出てくるくらい聴いたので、コピーしたソロは今でも覚えていますよ!
レコードはジャケットが大きいので、ライナーノートや演奏上のアドヴァイス、写真もたくさんあって、それを見ながら自分が知らない世界を想像して聴く楽しみがありました。
少し余談ですが、A面からB面に裏返して聴くのにちょっと気分が変わったりして、そんな作業もレコードならではの楽しみ方でした。
音大に入学してからは、ニュー・サウンズを演奏する機会から少し遠ざかっていましたが、毎年必ず新譜を聴いては、どんな曲が入っていてどんなアレンジなのかワクワクしていました。
大学を卒業した翌年の1989年に東京佼成ウインドオーケストラに入団しましたが、一番の楽しみはやはりニュー・サウンズのレコーディングでしたね(笑)
初めて吹いたソロは第17集の「トゥルース」でしたが、少しのソロなのに緊張して硬い演奏になってしまったのを覚えています。
あれから23アルバムのレコーディングに参加してきましたが、最新の曲や昔の曲、いろんなジャンルがあるのにどれもその時一番新しいサウンドがすると感じます。
これって凄いことですよね!
今でも中学生の時のようにワクワクするのは、そこにあるんだと思います。
まさに「ニューサウンズ イン ブラス」ですよね!